声の力のまとめ 卒業式

 

大変遅くなりましたが、3月に行われた「西小の卒業証書授与式」を紹介します。

  

今回の卒業式でも、6年生は、最高の姿、最高の自分づくりを在校生に示して、新しい世界への夢と決意をもって卒業していきました。卒業式までの日常生活の中で、委員会・係活動などに精一杯取り組み、仲間とともに問題の解決を図る中で、自信をもった自分となれるよう活動してきました。そして、その思いを返事の声と呼びかけの声、合唱の歌声に込めて示してくれました。

 

そんな、素晴らしい6年生の合唱や呼びかけの声に、負けず劣らずすごかったのが、1~5年の在校生の姿でした。最後までからだを動かさず、合唱や呼びかけの声に、感謝の気持ちや別れの思いを込めた素晴らしい姿を発表してくれました。

 

この在校生の合唱は、1~5年生と大人数で、年齢の幅も合唱の力量も声の質も、大きく異なる中での合唱となります。そのため、学級で練習し全校練習で課題を指摘され、そのための練習、という繰り返しをしてきました。その結果、聴いている者の心を震わせるような、素晴らしい合唱となりました。卒業生の合唱を聴く前に、もう涙目になってみえた、ご来賓のみなさまが多くおみえでした。

   

仲間と関わる「声」で、そして、それに込められた「思い」で、人は心を揺さぶられるのだと、あらためて感じました。

この「仲間を思う声」について、昨年の一学期の終業式で、こんな話をしました。

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 西小の一学期の宝物は、「仲間を思い・仲間を支える声」にあふれた温かい学校になりつつあるということです。

 そのひとつの例が、7月の暑い朝、通学班で登校中、気分が悪くなった班員の子に対し、的確な声かけと対応ができたことです。仲間の体調の異変に気付き、消防署に助けを求めるという勇気ある適切な行動ができたこと、通学班という異学年の仲間の中でも、班長・副班長の指示のもと、各々が的確に対応できたことが素晴らしかったです。

 これは、毎日の地道な活動の中で、「仲間を思い・仲間を支える あたたかい声」をかけることのできる仲間が多くなったということでもあります。こうして培った「仲間を思い・支える声」は、9月は運動会で、学級・学年を超えた「団」という集団を支える「力強い声」となります。

 そして、11月から始まる大縄大会「8の字跳び」では、最後まで仲間を励ます「温かい声」となります。そして、3月の卒業に向けてその声は、仲間への感謝の気持ちや後輩への思いを込めた「美しい合唱の声」へと成長していきます。

これが、西小の仲間の中で培っていく「声」のあゆみです。日常の取組を行う中で、仲間と関わり、工夫し改善していく中で、「仲間づくり」が、「自分づくり」となっていくのです。  

 

その一つの答えが、卒業式だったわけです。